SEOについてよくある初心者の質問に西宮のウェブ屋が回答してみました。
検索エンジンに登録するには?
Q: Googleの検索結果に登録するにはどうしたらいいですか?
A: Google Search Consoleの利用、サイトマップの送信。あとは何もしなくていい
ウェブ検索の結果というのは、GoogleならGoogleが自ら集めた情報を出しているのであって、利用者が登録したウェブサイトが出てきているのではありません。だから「検索結果に登録」ということ自体がありません。
ただし、「登録」に近いのがSearch Console (サーチコンソール) というサービスです。これにより、Googleに自分のサイトの存在を知らせることができます。これで狙った検索結果に載れるかというとそれは場合によるのですが、チェックしに来てくれるようにはなります。
サイトマップ (XMLサイトマップ) とは、そのウェブサイトのページをリストアップしたデータです。Search Consoleでこのデータの存在を知らせておくと、たとえばそのサイトで新しいページを公開した時に、それを自動で検知してくれます。こうすれば、新しいページも検索結果に現れるようになります。
更新しないと検索順位が下がる?
Q: 私のウェブサイトを1週間くらい更新しないと、検索順位が下がりますか?
A: それくらいではたぶん下がりません。が、なんとも言えません
たとえばご覧の当サイトのような、ブログ機能を備えたサイトでは、こまめに更新をするほうがSEO的に有利である、といわれることがあります。
では逆に、更新を止めると検索順位が下がるのでは? というと、1週間更新しなかったことを理由に急にガクッと下がるというのは考えにくいです。
しかし、そもそも、検索順位が下がる理由を把握するのはかなり難しいです。競合サイトが急にがんばり始めたのか、更新を1週間サボったこと以外にあなたのサイトに悪いところがあったのか。もしかしたら、この1週間のうちにGoogleのアルゴリズムが変わったのかも。だからなんとも言えません。
有料SEOとはGoogleにお金を払うこと?
Q: 有料のSEOというのを聞いたことがあるのですが、Googleにお金を払うと検索順位が上がるという意味ですか?
それとも、他の企業に外注するということですか?
A: (Googleではない) 他の企業に外注するという意味です
有料SEOとは何かというと、検索結果で上位表示できるように、ある外注業者にお金を払って、ウェブサイトに必要な作業をいろいろやってもらうサービス、とお考えください。具体的には、次のようなことをやります。
- コンサルティング (解析やキーワード選定など)
- 技術的な作業 (サイトを技術的に最適化する)
- コンテンツ制作 (キーワードにマッチする記事や文章を作る)
Googleにお金を払って自分のサイトを表示させたい場合は、Google広告を使います。ある検索キーワードを選んでお金を払うと、検索結果の上部に広告として自分のサイトを表示させることができます (このような仕組みをリスティング広告といいます)。
しかしこれはあくまで広告であって、検索結果とは違います。Googleにいくらお金を払っても、検索結果自体の操作は絶対にしてくれません。
SEO = 詐欺?
Q: SEO業者って、詐欺なのですか?
A: 詐欺ではないです。しかし、詐欺みたいなのもいるっぽい
先ほど挙げたように、SEO支援はいずれも専門的な知識が必要な上、人件費が多くかかります。想像以上の高額になるのは普通にあることで、「知識がなくて、丸投げしたい」ならなおさらです。高額 =「詐欺だ!」と騒ぎ立てるのはちょっとどうかと思います。
ただ……昔からSEOの得意なウェブ屋・技術屋って、なぜか「裏技使ってでも攻略」とか「知識のないカモは巻き上げられて当然」な発想の人が多い気がするんですよねぇ。気のせいだと思いますけど。
自己流SEO、効果がない。やはり有料でないとダメ?
Q: SEOについてネットで調べていろんな情報を頼りに試してみたのですが、私のウェブサイトは全然検索順位が上がりません。やはり有料にしないとダメなのでしょうか?
A: 基本的なことが押さえられていないのでは? 個人でも正しくやれていれば効果は出ます
まぁそういう私だって元は独学です。独学が悪いのじゃなく、個人でがんばるのが悪いのでもなく、「ちゃんと知ってて、ちゃんとやれてるか」が大事なのだと思います。
こういう場合、圧倒的に多いのが「断片的な用語ばかりを気にして全体を理解していない」というケースです。次に「作業量が足りていない」ことです。
SEOをはじめウェブ関連のことっていろんな用語がいっぱいあってカタカナだったり英語だったりするから、それぞれ個別に追っかけて知識を得た気分になっていませんか。手前味噌ですが当サイトもいろいろ読んでみてください。あとはSEOは、基本的には作業量なので、根気良く続けてみるといいかもしれません。
昔のSEO対策は今でも有効?
Q: その昔、有料でリンクを購入できるとか、ポータルサイトに登録すると順位が上がるとかというのを聞いたことがあるのですが、そういうのは今でも効果があるのでしょうか?
A: リンク購入は無意味どころかマイナスなので絶対にやってはいけません
Googleが公式に「リンク購入はしないで。したらペナルティがある」と言っていますからやめましょう。昔あった相互リンクポータルみたいなのも同様です。そういう「何かに登録するとSEOが良くなる」系のは、今はもう触ってはいけないです。
しかし、勘違いしないでほしいのですが、今でも「他のサイトからリンクされること」自体は今もSEOに有効です。ただし肝心なのはリンクのされ方で、「役に立つコンテンツを提供して他のサイトから言及(=リンク)される」という形でなくてはなりません。検索エンジンはあの頃より遥かに賢くなってます。
検索1位を保証してくれないのはなぜ?
Q: SEO業者に依頼しようと思っています。いろいろ調べてみたのですが、検索1位を保証してくれない業者ばかりです。なぜですか?
A: 検索順位を約束しないほうがむしろ誠実では? と思います
検索結果の表示順位をどのように決めるかはGoogleの手の内にしかないことなので、Google外の人間が「絶対に1位になれます」なんて保証はできないほうが普通です。
たしかに、検索順位があるキーワードについてできるだけ上位に来るようにする工夫はあります。それを私たちはSEOと呼んでいるわけですが、でもそれはあくまで「できるだけ」の「工夫」でしかありません。
「でも、1位確約って言ってる業者もいるよ」と思われたかもしれません。だいたいそういうので確約されるキーワードは、すごくニッチで検索数の少ない言葉だったり、会社名+地域だったりします。それに商売を向上させる意味がどれほどあるかというと、それはまた別の話です。
ElementorはSEOに不利ですか?
Q: WordPressで、Elementorというプラグインを使ってサイト制作をしたいのですが、SEOが不利になると聞きました。本当でしょうか?
A: ある意味本当です
Googleが検索順位を決める基準のひとつに、ウェブページの表示速度があります。WordPressはプログラムの塊なので、ただでさえ表示速度は遅めです。Elementorのようなプラグインは動作が重く、またプログラムが独特なようで他のプラグインとの衝突を起こしやすく、余計にページ速度を遅くします。
つまり、検索順位を落とされる要因になりうるということです。
こういうレイアウトプラグインは、WordPressが元々持っているページ表示の仕組みをコロしてプラグイン独自の動きに置き換えるので、私のところでは利用自体おすすめしませんし、依頼されてもお断りしてます。
個人的に、Elementorと他のプラグインがコンフリクトして恐ろしく重く管理画面すら動かないサイトの手入れを依頼されたことがあり、ちょっと恨みは入っております。
ネットショップのSEO、あまり効果がない?
Q: ネットショップを運営しています。SEO業者に外注しているのですが、あまり効果がないように思え、費用的にも厳しいです。かといってやめてしまったらさらに順位や売上が下がるのではと思い、怖くてやめられません。
A: その業者をやめて、同じ費用で広告を出したほうがたぶんいいです
そのSEO業者が何をしてくれているのかわかりませんが、効果はさておき、費用に見合った作業をしてくれているのかもう一度チェックしてみたほうがいいと思います。毎月レポートを送ってくるだけで月額数万円、みたいな話もないわけではないですからね…。
ところで、ネットショップでSEOって結構難しいと思います。現代的なSEOをしたくても扱う商材やショップの作りによっては記事を増やしにくいこともあります。
なので、同じお金を使うのであれば、広告にしたほうがよいと思います。費用が心配ならSNS広告は比較的安いのでいかがでしょうか。
会社名では検索1位だけど、あまり集客になってない……
Q: 会社のウェブサイトを個人デザイナーに依頼して作ってもらいました。とてもおしゃれなものができ、会社名で検索すると1位に表示されるようになりました。ただ、アクセス数が全く伸びず、問い合わせも増えません。SEOができていないのでしょうか。
A: 「会社名で検索1位」にほとんど価値はありません。デザインが良くても、やるべきことが押さえられていないのでは?
会社名で検索1位について
実感されているとおり、会社名で検索1位になっても、実は集客効果はあまりありません。なぜなら、会社名で検索する人のうち、かなりの割合の人はお客様ではないからです。あなたの会社に用事のある人、すでに取引のある人、評判を調べている人、就職を考えている人など。
「会社名+地域名で検索1位を確約します!!」とか言ってるウェブ制作業者もいますけど、そもそも商号って同地域でかぶらないお約束になってますので、特に何の工夫もしなくてもまともな作り方してれば「会社名+地域名で検索1位」にはだいたいなれます。
ウェブサイトをSEOで育てて集客効果を上げたい、と思っているのなら、他のキーワードでやらないと意味がありません。
「オシャレなデザインのウェブサイト」について
ウェブサイトをオシャレなデザインにしても、集客効果はないし、問い合わせも増えません。ウェブサイトを窓口として問い合わせや仕事依頼を増やしたいと思ったら、デザインではなくて、戦略・仕組みが必要です。でも、「デザイナー」はそこまでの仕事はやってくれません。というか、やり方を知りません。
オシャレでなおかつ集客もできるウェブサイトを作りたいのであれば、戦略をわかっているのはウェブコンサルタントやウェブプロデューサーといった肩書きの人ですから、そういう個人事業者ないしはそういう人材を持っているウェブ制作会社に依頼するのがよいでしょう。もちろんお金はかかりますが、確実です。
他に質問あれば追加していきます!