あるウェブページについて、そのページを参照する(リンクする)ウェブページのアドレスのこと。リファラーを調べると、利用者がそのページを見る前に見ていたページのアドレスを知ることができる。
ネット集客やウェブマーケティングの観点からは、利用者がどのようにウェブサイトに到達したかを知るための情報として使われる。
本来は技術用語で、ウェブブラウザがサーバーと通信を始める際に送るデータ(HTTPヘッダという)の一部。
「リファラー」の言葉の意味
referは英語で「参照する」の意味があります。リファラー(referer)という名前はそこから来ています。
「リファラー」を英語で綴るならば、本来は referrer が正解ですが、この意味では referer と綴られます。これはHTTPが策定された時にあやまって記録されたのが発祥だそうで、プログラミングでHTTPヘッダを扱う際も、綴りは必ず referer のほうです。
リファラーとビジネスの関係
流入元、つまり利用者はそのウェブサイトにどこからたどり着いたか、を分析することがマーケティングに役立ちます。
- 検索してたどり着いた
- 広告をクリックしてたどり着いた
- SNSからたどり着いた
利用者がたどった経路によって、期待されているものは微妙に違います。例えば、商品名で検索して訪れている人が多いならば、商品の知名度が十分に高く、まさにその商品が欲しいと思っている人が多いということです。逆に商品名よりも目的や用途を表す言葉で検索した人が多いのならば、商品の知名度がまだあまり高くなく、他の商品と比較して探している人が多いということです。
それがわかれば、収益アップに向けて何をすべきか、対策を考えることができます。これが、リファラー/流入元の情報を分析することのビジネス上のメリットです。
ノーリファラーとは?
リファラー情報は100%記録できるとは限りません。そもそもリファラーを出さないアクセスというのもあり、その場合はアクセス解析では「リファラーなし」として記録されます。Googleアナリティクスの場合は「(direct)/(none)」という記録がそれです。
リファラーを出さないアクセスとは、「前に閲覧していたページ」が存在しない場合です。例えばこのようなアクセス方法がそれにあたります。
- 利用者はそのサイトをブックマークしていて、ブラウザで新しく開いたウインドウで閲覧した。
- スマートフォンでTwitterやLINEを見ている時にURLをクリックして訪れた。
- ブラウザのアドレスバーにURLを直接入力して閲覧した。
- PDFファイルやPowerPointなど、コンピュータに保存されたファイルに書かれたURLをクリックして訪れた。
- メールに書かれたURLをクリックして訪れた。
- OSやブラウザ、セキュリティ対策ソフトの設定によりリファラーを発しない状態になっていた。
最近増えているのは2.や6.のケースです。
流入元の情報はビジネスに有益ですが、「ノーリファラー」な記録があまりに多いと、汲み取れる情報も限られます。場合によってはクリック計測タグを併用するなどの工夫も必要です。