「SEOとは、わかりやすくいうとなんなのか」という話をします。本当にネットのこととかよくわからない、ウェブ初心者の方にもわかるように書こうとしております。
「SEO」とは、日本語でいうと「検索エンジン最適化」です。英語で Search Engine Optimization といい、3語の頭文字をとってSEO、です。
まあ、それくらいは「社会人の常識として知ってます」という方が多いはずです。問題は、それはいったいなにで、どう使うものなの? という点です。ここをできるだけわかりやすく説明してみることを試みたのがこの記事です。
SEOとは「検索結果からうちのウェブサイトに来てくれる人を増やすための工夫」
SEOとは、ひとことでいうと、こうです。
「検索結果からうちのウェブサイトに来てくれる人を増やすための工夫」
「検索結果」というのは、ブラウザのアドレスバーとかに何か言葉を入力するとそれに関連したウェブページのリストが出てくるというアレのことです。検索エンジンっていいます。日本ではほとんどの人がGoogleかYahoo!を使っています。
SEOという名のサービスは、存在しない
SEOという名前の技術があるわけではなく、また、SEOという名前のITサービスが存在するわけではありません。
したがって、何かに加入したり、何かを契約したり、何かを購入したらただちに「SEOが良くなる」ということはあり得ません (もしそういうことを言われたら詐欺を疑ってOKです)。
ちなみに、「SEO対策」という言葉はちょっと変なのでプロはあまり使いません。単に「SEO」というほうが正しいです。
工夫って具体的には何するの?
SEOとは
「検索結果からうちのウェブサイトに来てくれる人を増やすための工夫」
である、と書きました。では、その「工夫」ってどんな行為なのか?
SEOとは実際には主に次のようなことが行われます。
- 現状調査や検索キーワードの解析……ウェブコンサルタントやGoogle Analyticsの専門家に依頼することが多い。
- ブログや自社メディアの記事執筆……場合によってはライターに外注する。
- HTMLが適切になるようにコードを修正する……技術者に頼む必要がある。
つまり、「SEO = これ」というたったひとつの行為があるわけではなくて、「最適」になるようにいろんな行為・施策をするのがSEOなのです。
どうすれば「来てくれる人が増える」のか? → 上の順位に出てくるようにする
では、「検索結果からうちのウェブサイトに来てくれる人」を増やすにはどうしたらいい?
それは、
できるだけ検索結果の上の順位に出てくるようにすること
です。
よくいうのは、検索結果の1位と2位はよく読まれるけれど、3位以降はその数がガクッと減り、2ページ目以降はほとんど読まれない、ということです。
じつは厳密にいうとそうとも限らないのですが、上位に来るのに越したことはありません。
どんなウェブページが「上の順位」に出てくるのか
どんなウェブページが「上の順位」に出てくるかというと、それは、検索エンジンが「このページは有益だ」と判断したページです。
では、どんなウェブページに高評価が与えられるのかというと、Googleの場合はこんな基準を満たしたページです。
内容 (コンテンツ) に関する基準
- 内容が充実している。
- 内容がわかりやすく、じっくり読まれている。
- 他のウェブサイトからリンクされている。
- 内容の正確さや専門性を表す指標が高い (E-A-Tという。詳しくは別の記事で)。
技術面の基準
- HTMLマークアップの構造が正しく守られている (噛み砕いていうと、見出しと本文の正しい使い方ができているということ)。
- エラーがない (サーバーエラーやマークアップ上のエラーのこと)。
- モバイル対応が正しくできている。
- 表示速度が速い。
じつは、Googleはこれらの基準をほとんど公表しています。それを読むとわかるのですが、Googleは「真面目に作られていて、まともな内容で、人の役に立つページ」を優遇しようとしています。
つまりSEOとは「まともで人の役に立つ内容の記事」を地道に増やすことが基本である、といえます。
裏技行為は無駄でしかない
その昔、SEOといえば裏技的な方法が良しとされていました。「リンクをお金で買う」とか「テキトウにいろんな言葉を混ぜたページをプログラミングを使って大量に作る」など。こういう行為は今は無駄どころかGoogleから無視される原因にもなり得ます。SEOの知識が古いままアップデートされていないのは危険ってことです。
「上の順位」ってそもそもなんなのか
SEOでは「できるだけ検索結果の上の順位に出てくるようにする」ことをめざすわけですが、そもそも「上の順位」ってどういうこと? という話をします。
「検索キーワード」が大事
「なんでもいいから、とにかく何で検索しても上位に来る」という状況は絶対にあり得ません。
検索結果の順位とは、ある言葉で検索した結果の並び順のことを言っています。その「ある言葉」のことをウェブ業界では「検索キーワード」と呼んでいます。
どの検索キーワードで「できるだけ上の順位」をめざすか、という視点がSEOにはとても大事です。
どの検索キーワードで「上の順位」をめざすか
そもそも「うちのウェブサイトに来てくれる人を増やす」のはなんのため? それはもちろん、売上を増やしたいとか、問い合わせを増やしたいとか、お店に来てくれる人を増やしたいとかの目的があるからです。
「うちのサービス」に全く関係のない言葉で1位に表示されたとしても、まるで意味がありませんね。
うちのサービスや商品を探してくれる人は、いったいどんな言葉で検索をするのだろうか? と予想すること、あるいは調査が必要です。
それはサービスの根幹を掘り下げることだったり、あるいは市場調査かもしれません。お客様が何を求めているのか調べること、それこそがSEOの肝であり、難しいところで、ウェブコンサルタントの出番といえます。
「会社名SEO」はじつはあんまり意味ない
ウェブサイト制作のご依頼で「会社名で検索したら1位に出るようにしてほしい」というご要望がたまにあるのですが、ここにこだわるのはあまり意味がありません。
なぜなら、まともなウェブ技術者が基本事項をおさえて作りさえすれば、ふつうはそれだけで会社名で検索結果に出るようにはなれるからです。あとは似た商号の会社があるかどうかの問題なので、運任せです。
それよりも前述の「検索キーワード」を気にするべきです。
会社名よりも検索キーワードを気にするべき理由
御社の会社名を検索する人は、すでに会社名を知っています。ということは、新規客ではない場合もけっこうあるわけです。訪問予定の方が場所を確認したかったとか、就職希望の方の確認だったりとか。
売上やチャンスの拡大のためには、むしろ未知のお客様に「うちのウェブサイト」に気づいてもらいたいはずです。彼らは会社名ではなく「あれが知りたい」「こういう商品ってないかな?」と、いろんな言葉で検索して何かを探します。
だから、会社名よりも、彼らが実際に検索するキーワードのほうがずっと大事なのです。
検索キーワードは言い換えると、お客様 (未知のお客様も含む) の願いや要望の表れでもあるので、ブランディングやペルソナ設定がなされていればそれが大いにSEOのヒントになります。
まとめ: SEOの肝は「検索キーワード」
この記事でお伝えしたかったことは次のとおりです。
- SEOとは「検索結果からうちのウェブサイトに来てくれる人を増やすための工夫」
- SEOは実際にはコンテンツ、技術面などからいろんな施策をする。
- 「これさえやればOK」「これに加入すればOK」というSEOは存在しない。
- どんなページが検索結果の上位に出るか? Googleがいろんな基準を公開している。
- そのポイントは、まともで人の役に立つ内容のコンテンツを地道に増やすこと。裏技は無意味だ。
- SEOでいちばん大切なことは、検索キーワード = どんなキーワードで上位に出るか。
できるだけ専門用語抜きで、どなたにでもわかるように頑張って書いてみたんですけど、どうでした?「読んだけどようわからん」という方、「実際にうちのサイトを手助けしてほしい」という方は、ぜひFactory70までご相談くださいね。待ってます。