ブログ記事のタイトルの付け方のポイントは、そのタイトルを読んだだけで記事の主旨がわかるようにすることです。
だから、必然的に、文字数はある程度の長さ (20〜40文字) になるのが妥当といえます。ブログ初心者はひと言だけ・1単語のみのタイトルをつけがちですが、これは良くありません。
顔文字や煽りワードは、できれば入れないでください。目をひくためにブログ記事のタイトルに入れることが一時流行りましたが、おすすめしません。
記事後半では、ブログ記事タイトルの付け方の改善例を集めてみました。
前提
はじめにおことわりしておきますが、ひとことでブログサイトといっても、運営方針や集客手法はさまざまです。よってここで述べることも絶対の正解ではありません。
なかには過激な運営方針や、検索エンジンを無視した集客手法も存在します。この記事ではそういった「とんがった」手法のブログは無視して、平和で平均的なブログサイト、一般的な情報サイトや企業ブログについて述べています。
具体的には、私がウェブコンサルタント兼技術者として関わっている、とある地域情報サイトの著者さんたち (プロのライターではない方) へのアドバイスとして書きました。
どうしてブログ記事のタイトルはそんなに大切なのか
ブログ記事のタイトルに気をつかうべき理由は主に2つあります。
- 対検索エンジン的な意味で、非常に重要だから
- 他の場所に掲載されたときの読者の反応が違ってくるから
検索エンジンは、記事タイトルを非常に重要視します。記事タイトルは一般的には、HTMLコード上の重要な位置に表示されます。
もし、本文がそこそこうまく書けていたとしても、記事タイトルがまずいと (例えば初心者がやりがちなヒトコトタイトル、主旨を外したもの、など)、その記事はなかなか検索順位が向上しないし、アクセス数も増えません。
また記事タイトルは、ブログ内の他の場所や、SNSでシェアしたときにも表示されます。的確なタイトルがついていれば、読者の反応が良くなります。逆にタイトルがまずいと、せっかく投稿しても読まれません。
だから、記事タイトルは重要なのです。
記事タイトル = 本文の主旨
記事タイトルのつけ方のコツは、ほとんどこれに尽きます。
ブログ記事のタイトル = 記事の主旨を伝える
なので、そもそも、ブログ記事には主旨がないといけません。
主旨とは「この記事全体を通して、読者にいちばん伝えたいことは、これです」といえる、核心の部分のことです。
記事の主旨がはっきりしない場合は、タイトルの前にまず本文を書き直す必要があります。もっとさかのぼって「そもそも何を伝えるために書こうとしていたのか」から練り直したほうがいい場合もあります。
主旨がない記事もありえますが、それはおそらく自己満足の文章や、個人日記のようなもの、かもしれません。それは、本当にそのブログサイトに掲載する必要のある記事でしょうか。
「記事の主旨を伝える」タイトルとはどういうこと?
記事の主旨ってどういうこと? と思った人のために、もう少し説明します。
あまり文章慣れしていない人がブログ記事を書くと、「ヒトコトタイトル」をつけがちです。ヒトコトタイトルとは、1単語だけとか、ひとことだけの短いタイトルです。
例えばこんなものです。
- ◯◯カフェ
- 秋祭り
- ご報告です
これらに対して、記事の主旨を伝えるタイトルとは、こういうものです。
- ◯◯カフェがXX町にオープン フルーツたっぷりパフェがおすすめ
- XX神社の秋祭り、今年は3年ぶりに開催! ◯月◯日〜
- 当サイトが◯◯新聞に掲載されました
見比べてみればわかるように、ヒトコトタイトルは、それだけ読んでも「その記事が何を伝えようとしているか」まで読み取ることはできません。主旨の伝わるタイトルとは、最低でも主語と述語 (◯◯がXXした) が備わっていなければならない、ということがわかります。
「ヒトコトタイトル」がダメな理由 = 離脱が増える、SEO的に損
なぜヒトコトタイトルが良くないのかというと、記事の主旨が伝わらないからです。ではなぜ、主旨が伝わらないと困るのかというと、ユーザーの離脱を誘うからです。
ヒトコトタイトルは、ユーザーからみると「タイトルを見てクリックしてみたが、思ってた内容と違った」ということが起こりやすいので、離脱されやすくなります。
離脱とは、ユーザーがその記事を読むのを途中でやめて、直ちに他のサイトへ移動したり、ウインドウを閉じたりすることです。
この「離脱」、昨今のSEOでは非常に重要な要素のひとつです。今の検索エンジンはとてもかしこいので、離脱までの時間や場所を検知しています。
「よく離脱されてる記事」=「おそらく、多くの人にとって読む価値が低いんだろう」
と、検索エンジンは判断します。すると、ますます検索結果で不利になります。だから、タイトルを読んだ時点で記事の主旨がある程度でも伝わっていなくてはいけないのです。
つまり、たまにこういうことを言う人がいますが…
記事タイトルにあまり詳しいことを書かず、謎めいた感じにしたほうが、見た人が「ん? なんだろうな?」と思って気になってクリックしてくれるのでは
検索エンジンにいい評価をされたいなら、この考えは全く間違いといえます。またそもそもヒトコトタイトルは、狙った検索結果にも載りづらいです。
例外として、辞書/辞典的な記事の集まりを作っている場合は、記事タイトルが単語になるのは妥当です。
検索キーワードが入っていれば最高
以上が記事タイトルの付け方の基本の基本ですが、もしもっと良くしたいなら、タイトルには検索キーワードも入れましょう。
検索キーワードとは、「このワードで検索されたときにこの記事が結果に表示されてほしい」とあなたが考えている言葉のことです。そのキーワードを記事タイトルに入れます。
キーワードは2語、3語になる場合もあります。その場合は2語、3語全てタイトルに入れます (文章としての読みやすさを損なう場合は無理しなくても大丈夫です)。
検索キーワードが「本文に入っているから」「タグやカテゴリに入っているから」大丈夫、という考え方は間違いで、できる限りタイトルにも入っているべきです。なぜなら、検索エンジンは本文もきちんと読んでくれるとはいえ、他のサイトで同じキーワードがタイトルに入った記事があったとしたら、そちらに負けるからです。
どんなキーワードがよく検索されているか、を調べることも有効です。方法は今度別記事で解説しますが、SEOにそこまで気合を入れているサイトではなくても、最低でもサジェスト (Google検索で、検索ボックスに何かを入力すると自動で表示されるおすすめの単語) くらいは把握しておくといいと思います。
ブログ記事のタイトルの文字数は?
ブログ記事のタイトルの文字数は、20〜40文字程度が妥当です。
繰り返し述べているとおり、記事タイトルは「それだけで本文にどんな話題が書かれているのかがだいたいわかる」必要があります。それには最低でも主語+述語が入っているはずです。なおかつ、できれば検索キーワードも含めたい。
総合すると、ある程度の長さになるほうが自然、といえます。
それが20〜40文字です。
100文字とかあまりに長いタイトルもいただけません。それは主旨がまとめきれていないということですし、また、ブログ上や検索結果での表示も不都合があります。結局、40文字くらいまでにおさめるのが適切、ということになります。
余談ですが、SEO系の個人ブログなどで具体的な数字を挙げて「タイトルは◯文字ちょうどがベスト!」みたいなことを言っている場合がありますが、このような意見は無視して大丈夫です。1文字単位で文字数を守ることにパワーを使う意味はありませんし、また実際、その文字数を超えても検索1位をとることは可能です。
煽りワードや情緒的表現 (顔文字、オノマトペ) は入れない
煽りワードの例
- サルでもできる〇〇
- まだ〇〇してないの?!
- 超絶〇〇な〇〇がヤバすぎる
- 【2022年最新版!!】〇〇〇〇
情緒的表現
- 顔文字 (*^-^*)
- 絵文字 ( ❤️✨‼️ )
- オノマトペ (きらきら、ワクワク、ふわふわ など)
記事タイトルには、こういう表現はできるだけ入れないでください。特に煽り表現はいっとき流行ったので「使ったほうがいい」という認識をまだ持っている人も多いですが、今はこういうのは下品です。
対検索エンジン的な意味でも損ですし、記事の主旨が歪んで伝わることによる炎上の原因にもなりがち。
情緒的表現は使ってはいけないとまではいいませんが、初心者は「どうしても必要でなければ入れない」と思っておいてください。あくまで大切なのは、記事の主旨です。
ここまでにお伝えしてきた記事タイトルのコツを守れば、こうした表現は必要ないし、どちらかというと邪魔と思えるようになるでしょう。
煽り芸、絵文字芸といえるくらい、表現として使いこなせているならばいいのですが、99%の場合そうはならないので、注意点として挙げました。
詳しくは長くなるので、そのうち別記事で説明します。
ブログ記事のつけ方、改善サンプル集 (良い例、悪い例)
ブログ記事タイトルのつけ方のサンプルを挙げます。記事タイトルは「その記事の主旨を表す」のがよいのですから、記事の主旨が違えば最適解も違うはずです。
例では、まず記事の主旨、つづいてその記事についてのタイトル例を挙げますので、どんなタイトルをつけるのがいいか考えながら読んでみてください。
サンプル1
記事の主旨: 我が街にパン屋さんがオープンしたので、取材してきました、という内容。
タイトル例
- ナナジュウベーカリー
- ナナジュウベーカリーが◯◯町にオープン。名物はカレーパン
記事タイトルに店名だけでは、場合によってはパン屋であることすら伝わらないでしょう。店名だけではなく、そのお店がどうしたのか、それが何なのか、執筆者がどう関わったのか、を入れてください。せっかく取材してきたのですし、その店の特徴に少しでも触れるのがいいと思います。
サンプル2
記事の主旨: 地元の街を舞台にしたテレビドラマがある。そのドラマにまつわるフォトハンティングイベントについて紹介し、ぜひ参加してほしいと呼びかける内容。
タイトル例
- フォトハンティング 7月20日〜
- 名作ドラマ「◯◯」の舞台・◯◯市で写真を撮ってSNSに投稿しよう! 7月20日〜
NG例は「フォトハンティング」という単語を知らない人には何のことだかわからないので、これで参加者を集めるのは難しいです。そこで、「こんなイベントがあるので、皆さんにこんなアクションをしてほしいんです」と素直に文章にしてみました。このようなケースでは、ドラマのタイトルや地名は可能な限り入れたいです。
サンプル3
記事の主旨: 犬フィギュアをゼロから自作してみた。自分の飼っている犬をモデルにする。その制作過程を紹介する。
タイトル例
- 【絶対】これでできない奴はヤバすぎ!! 犬フィギュアの作り方【成功】
- うちのポコちゃん♪
- 犬フィギュアの作り方(素人です) 材料はほとんど100均&家にあるものだけ
1番目の例は、煽りワードを満載にしてみた例。普通の記事でしょうのに、どんな下品な内容なんだろうなぁと思ってしまいます。2番目の例は記事の主旨を全く無視した例。「私の犬自慢」がその記事の主旨ではないのですから、本来の主旨 = フィギュアの作り方、がわかるように書きましょう。
サンプル4
記事の主旨: ハンドメイド作家の合同販売会のお知らせ。ぜひ来場してほしいと呼びかける。
タイトル例
- キラキラ✨かわいいお魚さんたち大集合‼️
- 海モチーフのハンドメイドアクセサリーの販売会@◯◯カフェ 6月20日
NG例は、それだけ読んでもなんの話か分かりません。水族館の紹介、それとも熱帯魚店の宣伝でしょうか? 記事の主旨を無視してまでオノマトペや顔文字を使うと、こういうことになってしまいます。くり返しますが、情緒よりも記事の主旨を伝えましょう。イベントごとの場合は、開催場所や日付も入れられるとより良いです。