楽天に出店するには : 個人でも申し込める? 審査落ちを防ぐには?

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ネットショップを始めたい。そしてせっかくなら、日本最大のECモール・楽天市場に出店したい! そう思っている方に向けて、楽天へのネットショップ出店の方法や不安点などについてお伝えする記事です。

私もウェブ制作のプロとして相談されることがありますが、よくお伺いするのはこういう不安点です。

  • 個人だが、そもそも楽天に出店可能なのか
  • 申し込みをしても審査が通るのか不安
  • 楽天の出店料は結構な金額だと聞いた
  • せっかく出店しても、赤字で儲からなくて失敗するのは避けたい

個人でも申し込める?

楽天市場では、個人でもネットショップを出店できます。

ただし、開業届の提出は必須です。つまり、個人といっても「個人事業主」でなければならない、ということです。

また、ネットショップ事業を専業でやることが求められます。そのため、仕入れ先や商品の供給についても、申し込みの際にチェックされます。

楽天の出店審査 – 審査落ちを防ぐには?

楽天の出店審査はそれなりに厳しいです。審査落ちでよくある理由は、主に次の2つ。

  • 個人の副業
  • 書類不備 (とくに、資格が必要な商売)

会社員の副業はNG

まず、楽天で出店が認められるのは個人であっても専業のネットショップだけです。

「会社勤めのかたわら、ネットショップでも……」とお考えの方は楽天では出店できません。他の方法を選んでください。

たとえばYahoo!ショッピングとAmazonは副業でもOKです。また、モールではなくネットショップASPは副業かどうかの審査はないことがほとんどです。

裏技的に身分を隠して、というのはトラブルの原因でしかないのでおすすめしません。

とにかく、書類不備に気をつけよう

個人の方は、申し込みまでに開業届を提出しておく必要があります (開業届についてくわしくはこちら)。そのほかには、印鑑証明や住民票も必要です。

また、販売に資格が必要な商品の場合、その資格を示す書類の提出も求められます。たとえば、古物商や酒類の販売業免許などです。

商材の安定供給を確保しよう

その他に求められるのが商材の写真です。商品の供給がちゃんとできるか (十分な売上を上げるのに足りるか)、といった点にもチェックが入るようです。

なお、無在庫転売などモラルの低い商売手法はかなり厳しく見られるので、まず通らないと思ってください。

審査落ちを防ぐには「本気」を見せること

こうやって審査の条件を見ていくと、楽天が求めているのは「まともな商売を本気でやる事業者」なんだな、とわかります。

なので、出店審査に通るためには「本気で商売をやる」という姿勢を見せることが必要です。なんなら事業計画書を書いてもいいと思います。

ちなみに、出店を考えている段階の資料請求では、開業届や資格書類がまだでも問題ありません。資料請求は無料でできるので、まずは資料請求をして、申込前に詳細を確認するのが安心です。

楽天出店の申し込みから開店までの手順

まず資料請求する

まずは資料請求をします。資料請求をすると楽天のスタッフから連絡があるので、ここで気になることを確認します。

必要な書類を揃える

出店を決めたら、出店に必要な書類を揃えます。この準備が最初のハードル。

申し込み

申込書に記入、もしくはフォームに入力。追って連絡があるので、必要書類を提出。

出店審査

出店可能かどうかの審査が行われます。これは前述のとおり。

管理画面利用開始

審査が通ると契約開始、楽天の管理画面 (RMS) が使えるようになります。料金はこのタイミングから発生します。

店舗サイトの作成

RMSで店舗サイトを作ります。

開店前審査

店舗サイトができたら、開店前にも審査があります。表記に問題がないかなどのチェックがあります。

※コスメやサプリ、医薬品を扱う方は薬機法の規制を守らねばなりませんので、ショップづくりの際は特に要注意。

開店

審査がOKなら、晴れて開店です。

「楽天に出店しても儲からない」のか?

そもそも楽天に出店して大丈夫なのか……という不安について。

たしかに、楽天に出店しても残念ながら1年以内に撤退してしまう事業者さんもいます。よくある理由はこれです。

経費を甘く見積もっていたことによる赤字

楽天の出店で失敗を避けるためには、初期のリソースの使い方が重要です。

開店初期は、お客さまの目に留まるための苦労が大きい

楽天内の商品検索では、販売実績が多いほうが上位に出やすい。つまり開店してすぐのショップが検索上位に出るのは困難です。そこで、できるだけお客さまの目に留まるために、広告を使うか、あるいは値段を安く設定する必要があります。

「広告は軌道に乗ってから」とのんびり考えていると、短期で撤退せざるを得ないこともあるのです。

ネットショップで儲けるには、中長期的な視点が必要

このように、短いスパンで見ると、たしかに「楽天に出店したけど、儲からない」ということはあり得ます。ですが、ネットショップの成功には中長期的な視点が必要です。これは楽天に限らずネットショップ全般にいえます。

開店初期は、前述のように苦労が大きいです。しかし、真面目に長くやっていくと、良いレビューやリピーターがつきます。また販売実績を積むことにより、商品検索にも登場しやすくなります。

こうして、時間が経つほど売れやすくなっていきます。だから、そこに至るまでの長い目で見た計画が必要です。

それ以降は、広告費をもっとふやして売上規模を大きくしていくか、ほどほどでやっていくかは、事業者さんそれぞれです。

楽天出店は費用がかかる。でも、それでもメリットがある

楽天出店には月額固定の出店料に加え、その他様々な費用がかかります。

  • 出店料 (19,500〜100,000円/月)
  • 初期登録費用
  • システム利用料 (販売額の3.5〜6% [出店料が低額のプランの場合])
  • ポイント原資 (販売額の1%)
  • アフィリエイト広告料 (紹介により売れた場合、2〜4%)
  • チャットツール利用料 (3,000〜5,000円/月)
  • 楽天ペイ 決済利用料 (2.5〜3.5%)
  • メルマガ配信料 (1通1円)

これで全てではありませんが、合わせると結構な金額です。多めの利益率を設定しないと、正直厳しいです。

しかしながら、それでも多くの個人/企業が楽天で出店することを選びます。その理由は、やはりこれに尽きます。

楽天市場という巨大モールの力を借りて商売ができるから

圧倒的な知名度と規模のお陰で、他では得難いメリットが得られるからです。たとえば次のようなものです。

  • 楽天の知名度の高さゆえ、お客様はネットショッピングに対するハードルがはじめから低い。「どこかのショップ」ではなく「楽天でお買い物をする」という意識の人が多いです。
  • 楽天ポイントがあるので、リピーターが育ちやすい。リアル社会でも広く使えるので積極的に貯めたい人は「ネットの買い物は楽天」と決めていることが多い。

楽天の「虎の威」を借ることで、単独店舗より売れやすいのはたしかです。だからこそみんな、高額な利用料を払ってでも楽天に出店したいのです。

「楽天に出店するか迷っている」「いきなり申し込みをするのは不安」という人のために無料の資料請求が用意されています。まずは資料を見てから決めるべきだと思います。新しい商売を始めるのには、やはりそれなりに覚悟がいるものですからね。