SEOライティングとは、SEOを意識した文章の書きかたのことをいいます。
ブログやオウンドメディアなどのウェブ記事を執筆する際、ウェブ用以外の文章を書くときには現れない、独特の注意点があります。そういう注意点に気を配って書く技術を「ウェブライティング」とか「SEOライティング」とかいいます。
SEOライティングとは?
ウェブ記事はご存知のとおり、ウェブ検索の検索結果に載るわけですから、できるだけ上位に表示されてくれれば嬉しいですね。ウェブ記事を制作する際に「検索上位に表示されるにはどういう書き方をしたらいいか」というノウハウを持って書く、それがSEOライティングです。
SEOライティングで気をつけなければならないことは、大きく二つに分かれます。
- タイトルや見出しの使い方などの文章技術
- 技術面 (HTMLコード等) に関わる注意点
「検索エンジンに好かれる」ために気をつけるべきこと
どういう記事が検索エンジンに好かれるのかというと、有益な記事、読む価値のある記事です。
つまりSEOライティングとは、「有益な記事」「読む価値のある記事」を作ることに他なりません。というわけで、SEOを検索エンジンを攻略する裏技だと思っていると失敗します。
また、技術的に正しいウェブページであること (HTMLが正しい、プログラムエラーなどがない、という意味) も検索エンジンの評価対象のひとつですから、この点への理解と対応も必要です。
検索キーワードの決め方
「検索結果の上位に出てほしい」というからには、何のキーワードで検索されたときにそうなってほしいのかを、まずは決めなければなりません。「なんでもいいからとにかく上位に」というのはあり得ないことです。
一つの記事に対して「この記事はこの検索キーワードに対応する」と一対一に決めます。
検索キーワードの本質は、「誰かがそれについて詳しく知りたがっている」ということです。例えば今お読みのこのページは、SEOライティングについて書いていますが、「SEOライティング」という言葉を検索する人は当然、SEOライティングについて詳しく知りたいはずです。
検索キーワードを考える流れ
検索キーワードを決めるには、次のように考えます。
- 記事の主題を表す言葉を決める
- よく検索される言葉を探す……ただし、競合は多い
- 2語、3語のキーワードも考える……競合を減らし、主題も明確化
1. の記事の主題とは、今から書こうとしているその記事で主に伝えたいことです。その主題を表す言葉を選びます。
1. で選んだ中から同じ意味の言葉がいくつかある場合、2. できる限りよく検索される言葉を使うようにします。どんな言葉がよく検索されるのかは実際に検索してみたり、キーワードプランナーなどを使うとわかります。
ただし、よく検索されるキーワードは競合サイトも強力です。そこで、3. 2語、3語のキーワードも検討してみます。
2語、3語のキーワードとは
この表を見てください。ひとつの単語で検索すると膨大なページが出てきますが、2語、3語と語数が増えるにつれて検索結果数は少なくなります。一方で、「これを検索した人は何を知りたかったのか」は2語、3語のほうが明確にわかります。
検索キーワードは、SEOに強い記事を作るためには欠かせない要素ですが、多くの人が思っているような「攻略法」ではありません。読者のニーズを明確に掘り起こすために必要なもの、と考えてください。
SEOに強い、タイトルの書き方
ウェブ記事のタイトルは重要です
ウェブ記事のタイトルは様々なところに現れます。
- 当然、サイト内の記事ページ、カテゴリページに
- Google検索結果に
- HTMLコード上に
- SNSでシェアされた際に
なので、記事のタイトルは重要です。タイトルが適切でないと、内容が良くても検索結果での扱いがあまり良くない、ということが多いです。だからタイトルは気を遣ってちゃんと書きましょう。
タイトルの書き方、3つのポイント
- 記事の主題がはっきりわかるように書く
- 検索キーワードを含む
- 文字数は20〜40字程度
タイトルはそれを読んだだけでも 1. 記事の主題 (その記事で主にいいたいこと、結論) がわかるようにします。
検索キーワードの決め方を前述しましたが、記事に対して決めた検索キーワードを 2. タイトルに含むようにします。
3. タイトルの文字数は20〜40字程度にします。記事の主題がわかりやすく読み取れ、検索キーワードも含むとなると当然そのくらいの長さになるよね、というのが20〜40字という意味であって、1文字単位でこだわる必要はありません。長すぎるのも短すぎるのも良くない (要件を満たさない) ということです。
タイトルの付け方は別の記事でも紹介していますので、詳しく知りたい方は読んでみてください。
SEOに強い、本文の書き方
Googleはその誕生から一貫して「オリジナリティがあって読者に有益な記事を優遇する」と言っていますから、SEOで得をしたければそういう記事を作らなくてはなりません。
SEOに強い本文 = 読む価値のある本文
ウェブの世界では、読者は記事を読んでいる途中でも「これは求めている情報とは違う」と思ったら、ものの1秒でページを閉じたり、他のページへ移動したりします。最近の検索エンジンはかしこいので、読者のそういう行動をチェックしています。そして、検索順位の判断にも組み入れています。
読者がさっさと去っていく記事ではなく、ある程度長くてもじっくりと最後まで読んでもらえる記事を書きます。つまり、最後まで読む価値のある内容を書きます。それがSEOに強い記事の作り方です。
本文を書く際のポイント2点
本文を書く際、私がおすすめするポイントは次の2点です。
- 結論ファーストで書くこと
- 読者が知りたいであろうことを、知りたいと思う順に書くこと
1. 結論ファーストで書くことで、読者は要点が早くわかるので、その後へも読み進める確率が高まります。なかなか結論を知ることができないと、それまでの間に読者は離脱します。
記事のテーマが決まったらそれを説明するためにいろんなことを書いていくわけですが、それについて、2. 読者が「これが知りたかった」と思うことを、知りたい順に書きます。そうすると最後まで無理なく読めるので、滞在時間が伸びます。
記事の内容が納得できるものであったら、読者は「このサイトの他の記事も読んでみたい」と思うはずです。するとサイト全体のPVも伸びます。
見出しの使い方の注意点
見出しは積極的に使おう
記事の本文を作る際、見出しは積極的に使いましょう。見出しをつけることで文章に区切りが生まれ、読んでいても内容が頭に入りやすくなります。つまり読者の納得感が高い記事が作れるので、前項で述べたように検索エンジンが評価してくれる可能性が高まります。
ちなみに見出しは検索結果に現れることもあります。
わかりやすい見出しが書けているかどうかのチェックをするには、見出しだけを拾い読みしてみましょう。それで記事の内容が大体伝わりそうであればgood、という目安があります。
階層化しよう
見出しは階層化しましょう。階層化するというのは、例えばH2に続く本文が長くなりそうならH3で小分けにする、といったことです。
見出しをつけたら目次も作ってみましょう。WordPressをお使いの方は、手前味噌ですが目次の自動生成プラグインを当サイトで開発したのでよかったら使ってみてください。
オリジナリティのある内容を書く。書けないならそのテーマは捨てる
ここまで読んでお分かりかもしれませんが、昨今、SEOに強い記事を作るためには「きちんと」作る必要があります。面倒に思う人もいるかもしれません。
数年前なら「適当に検索してパクってきて作った記事」でも検索上位に来ることがよくあり、私もブログ記事をよくパクられましかた。しかし今はパクった記事は相当評価が低くなりました。ざまあみろク◯ども。
オリジナリティのある記事を書くことは、今のSEOではより重要になっています。逆にいうと、専門外やよく知らないテーマの記事をパクってまで無理して書くくらいなら、そんなテーマに手を出さないで、自分の戦える戦場で戦うほうがいい、といえます。
技術的に「正しい」記事を作る
HTMLなど技術的に正しいページを作ることもSEOでは大切なことです。
記事を書く際に気をつけること
WordPressやCMSでウェブ記事を書く際に気をつけることをまとめてみました。
- 見出しの階層を守る……見出し2、見出し3といった要素はたいていHTMLタグのH2、H3…と連動している。階層を必ず守る。「この見た目がいいから」で選択したり、先頭にいきなりH3が来るような使い方はダメ。
- Description (記事の概要・抜粋) は必ず記入する……サイト内の記事リスト、SNSでのシェア、検索エンジンの結果などに表示されることがある。必ず記入する。WordPressなら右のコラムに入力欄があります
- アイキャッチ画像を使う……サイズは必ず横長で、縦600px以上、幅1200px以上推奨。これもサイト内の記事リスト、SNSでのシェアで表示されることがある。画像のない記事は反応が薄くなりやすい。
- 記事本文の画像はaltを必ず入力する……アクセシビリティ上の配慮だけでなく、SEOにも関連する。
- 「SEO設定」「OGP設定」などの入力欄がついているCMSやプラグインを使っている場合は、面倒でも全て埋める
それぞれ意味を理解して、情報は基本的に全て埋める、また、正しい使い方をしてください。
技術面でのチェック (修正には技術的知識が必要)
また、これは記事を書く際の話ではありませんが、以下の項目についても再チェックしておきましょう。
- 最終的に表示される記事のHTMLが正しいか
- PHPやJavascriptのエラーが出てないか
- ページ速度が大丈夫か
元々ちゃんとしたサイト作りがされていれば気にする必要はありません。修正する場合は技術が必要ですので、技術者やサイトサービスの運営に相談します。
まとめ: SEOライティングのコツとは
この記事でお伝えしたかったことは次のとおりです。
- SEOで重要なことは「有益で、読む価値のある記事」を作ることである。SEOを「検索エンジンの裏技攻略法」だと思っていると失敗する。
- ひとつの記事に対して検索キーワードをひとつ決める。
- 検索キーワードは2語、3語も検討してみる。
- 記事タイトルはSEOにも重要。記事の主題がはっきりわかるような内容で、検索キーワードを含み、文字数は20〜40字程度にする。
- SEOに強い記事にしたいなら、本文は、結論ファーストで、読者が知りたいであろうことを知りたいと思う順に書くのがよい。
- オリジナリティのある記事を書かねばならない。パクらないと書けないなら違うテーマに取り組め。
- CMS等ではいろんな情報の入力欄があるが、意味を理解して正しく使う・全て埋めるようにする。