問い合わせフォームを「仕事が来る装置」に変える考え方: どうすればウェブサイトから望みの問い合わせが来るようになるか

問い合わせの来る企業サイト

ウェブサイトに問い合わせフォームを設置したのに、思ったほど仕事の相談につながらない。そんな声をよく聞きます。そういうケースの多くは、フォームそのもの以上に、ウェブサイトの作り方や運用が問題になっています。

どのようなポイントを改善すれば、仕事の問い合わせが来るウェブサイトに変えることができるでしょうか。

よくある間違い: デザインやフォームだけ直しても改善しない

次のような認識は、よくある間違いです。

  • 問い合わせフォームだけカッコよく直せば、問い合わせが増える
  • カッコイイデザインのホームページを作れば問い合わせが増える
  • SNSやブログがバズれば問い合わせが増える

問い合わせフォームは、それ単体では用をなさないものです。だから、問い合わせフォーム自体のデザインをいくらカッコよくしようとも、それで問い合わせが増えることはありません。

また、SNSやブログのアクセスを増やしても、自動的に問い合わせが増えることはありません。それぞれが噛み合っている必要があります。

「売るもの」と「窓口」の関係性

「売るもの」と「窓口」の関係性がうまくできていると、ちゃんとした問い合わせが来やすい。これは大事なんだけど、見過ごされていることが多いです。

オンラインショップのサンプル

例えば、ショッピングサイトは、この関係性がとてもわかりやすいです。
訪問者が商品の説明を見て「これが欲しい」と思ったら、「カートに入れる」ボタンを押す。
「売ってます」「買います」と、ごくシンプルな関係です。

企業サイト・事業サイトの問い合わせフォームは、シンプルな売買に比べると関係性がわかりにくいのです。だからこそ、問い合わせを増やすには、何について問い合わせてほしいのか、ユーザーにどうしてほしいのか、丁寧に想定することがすごく大切です。

問い合わせが来るウェブサイトへ改善する、4つの要素

では、どう改善すれば、問い合わせフォームから、望むような仕事の問い合わせが増えるようになるか。

ここからは、4つのポイントについて説明します。

  • コンテンツ
  • 導線
  • フォーム設計
  • 運用

【コンテンツ】まずは「何を売りたいのか」をきちんと伝える

ユーザーがウェブサイトを見て、その企業 (サービス) が何をしてくれるのか・何を問い合わせたらいいのか、よく伝わっていると、問い合わせが増えます。

もっと積極的に「売るもの」について説明しよう

ウェブサイトを作る中で、「内容をどうするのか」というのは一番難しい部分です。他の企業サイトをなんとなく横目で見ながら、沿革・社長メッセージ・アクセス方法など通り一遍の情報と、取扱商品のことをそっけなく紹介……という感じでは、問合せにつなげるのはなかなか難しいでしょう。

まずは、もっと積極的に、あなたの事業で「売るもの」について説明する必要があります。

ユーザーはこんなことが知りたい

ユーザーはなんとなく興味を持ってあなたのウェブサイトを訪れますが、一方でとても慎重です。たとえば次のような疑問が全て解消されない限り、問い合わせに至りません。

  • ここで何が頼めるのか (それは本当に自分が欲しいと思っていたサービスなのか)
  • 何のメリットが享受できるのか
  • どんな実績があるのか
  • 他の類似サービスではなくここに問い合わせるメリットはあるのか
  • 問い合わせたら何が起こるのか

それらの疑問を解消してあげるにはどうしたらいいか? そのために、コンテンツがあるべきです。サービス内容、料金の目安、実績や事例、お客様の声、よくある質問など。知れば知るほど、ユーザーは安心して、問い合わせへの心理的ハードルが下がります。

「中の人目線」が邪魔をしないよう注意

コンテンツを用意する際のポイントは、あくまでユーザー目線で作ることです。ユーザーは、あなたの商品・サービスのことを全く知らないと想定して説明してください。

自社製品の紹介となると、スペックに話が偏りがちです。それではユーザーに刺さらないのです。その製品・サービスがユーザーにとってどんなメリットをもたらすのか、という視点を決して忘れないようにしてください。

【導線】 問い合わせページに迷わず進めるようにする

問い合わせたい、と思ったユーザーが、サイトのどこからでも、迷わず問い合わせに辿り着けるようにウェブサイトを作ります。

何の問い合わせを受けるのか

リンクボタンの話の前に、まず、何に対しての窓口を設けるのか、という点を決めます。サービス内容によっては、問い合わせというより「見積依頼」や「申し込みフォーム」である方が良かったり、資料請求フォームが有効だったり、まずは対面で説明するアポイントをという場合もあるでしょう。事業によって最適解は変わってきます。

場合によっては、フォームを分ける

例えば、事業の窓口用と人材募集用のフォームを分ける、複数のサービスを展開している場合に、サービスによってフォームを分ける (受付時に尋ねるべきことが違うため)、など。

やみくもに増やすのはよくないですが、ある程度分ける (複数のフォームを作る) ことは想定したほうがいいと思います。「この件の窓口はこちらです」という説明さえちゃんとしていれば、結果としてユーザーの心理障壁は下がります (ついでに迷惑営業も減らしやすい)。

誘導ボタンの定番は、ページ最下部 & ヘッダー右

あとは画面デザインの問題です。誰がどう見ても気づくところに問い合わせボタン (リンク) を配置します。デザインは変にオリジナリティを出そうとするよりも、定番を守ったほうが効果が高いことがわかっています。

【フォーム自体の設計】 「3点フォーム」を盲信しない

問い合わせフォーム自体が、仕事につながる形を考えて作られていることも重要です。

名前・メールアドレス・本文だけの「3点フォーム」の問題

3点フォームの例

項目が、名前・メールアドレス・本文だけの「3点フォーム」を無反省に設置するのをまずやめましょう。

「項目がシンプルであればあるほどユーザーに負担が少なく、離脱されない」という説明は正確ではありません。3点フォームは「何を書くか」をユーザーに丸投げするもので、逆に大きな負担をかけます。しかも迷惑なフォーム営業業者の餌食にもされやすい。

サービス提供者の方から、お客様に尋ねる

そのサービスに最も詳しいのはあなた (サービス提供者側) であるはずです。だったら、サービス側からお客様 (ユーザー) に尋ねるほうが親切だし、効率的です。その後の対応もスムーズになり、仕事が成立する確率も上がるでしょう。

そのサービスを承るにあたり、はじめに何を尋ねておくべきなのか。また、見積を出すのに最低限必要な情報は何なのか。あなたがご存知のはずです。なので、3点フォームでユーザーに「丸投げ」しないで、サービスの内容に合わせて、もっと細かく項目を設定します。

問い合わせフォームの理想は「問診票」

病院の問診票は、ユーザーの負担を少なく、かつ必要な情報をもれなく取れるように考えて作られています。ここから学びましょう。「はい・いいえ」のような単純な回答 (ラジオボタン) や、選択式の回答 (selectタグ等)、短文の回答 (短いinputタグ) などを活用し、尋ねるべき項目が多くても負担が少ないように設計します。

また、「本当に必要でないことは聞かない」ことも大事です。個人情報の扱いにも関わってきます。詳しくは別の機会に解説したいと思います。

【運用】 ウェブサイト & 問い合わせをきちんと活かす

もう少し根本の話で、ウェブサイト自体を事業に活かす意図があることをあらためて確認し、来た問い合わせの活かし方も決めておきましょう。

ウェブサイトを事業に活かす、という意図が必要

そもそも、会社の方針として「いや、うちは実地の営業で売っているから、ウェブでそんなことをしなくていいんだ」というのであれば、ウェブサイトの改善じたいに取り組む余地がないでしょう。

ただ、どんな業界も人手不足かつオンライン主流のこの世の中、ウェブサイトの活用が事業の強い味方になることは間違いありません。ウェブサイトは、実際に新しい取引を増やせる道具です。その意義をまず経営者の方が理解してくれることが出発点です。

受け取った問い合わせを誰が確認し、誰が対応するのか決める

フォームを作ったら終わりではありません。届いた問い合わせをどのメールアドレスで受け取り、誰がどう対応するか、運用方法を決めておきましょう。

せっかく問い合わせが届いていても、誰もメールボックスを見ていない……なんて悲しい話も実際にあるものです。

取引に繋がりそうな問い合わせがあった際に、その先の対応を誰がどうやるのか、という点もぜひ決めておきたいところです。ウェブ担当がやるのか、すぐに営業担当に引き継ぐのか。やり方はそれぞれですが、事業の中にきちんと流れとして作っておくことが大事です。

その後も活かす体制を作る

資料請求や問い合わせでコンタクトのあった方にメール等の連絡を定期的に送っていき、商談に繋げていく、オンラインセールス的な活動は少人数でもある程度可能です。うまくやれば無理なく取引を獲得していくこともできます。が、これも誰がどのくらいの頻度でやるのか、仕事として流れを作っておかないと、成果につながりにくいかもしれません。

まとめ: ウェブサイト全体の作りが問い合わせを増やす

というわけで、ウェブサイトで仕事につながる問い合わせを増やすには

  • まずは「何を売りたいのか」をきちんと伝える (コンテンツをふやす)
  • 問い合わせページの役割と動線を決める
  • フォーム自体の設計をちゃんとする (問診票が理想)
  • 受け取った問い合わせをどう対応するかちゃんと決める

問い合わせフォーム自体を作り替えるのも大事ですが、その前に、ウェブサイトのコンテンツをちゃんと作っていくこと、「ウェブサイトでなにを売るか」をはっきり伝えなきゃいけないですよ、というお話でした。

コンテンツを整えていくのはとても時間がかかることですので、できることからじっくり取り組んでみてください。

次の記事では、実際に問い合わせフォームを作るときに押さえておくべきことを解説します。

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