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「ひとり起業」をしようかな〜、と言っている友人に捧げる記事。
前半では開業の基本的なこと、後半ではウェブサイト制作はどうしたらいいの? というあたりをお伝えします。
サラリーマンとして何十年か生きてきた人にとって、起業って何かよくわからないものです。でもいくつかのポイントをおさえればなんとかなります。ビジネスの現場で今までちゃんと生きてきた人なんですから。
私が個人事業主として開業したのは30歳のときです。たいした経験もないし人脈? 何それ? って感じで、社会人としてはゴミ同然でした。そんな私でもこの歳まで、廃業せずになんとかやってきました。ので、たぶんなんか役に立てると思いまして、この記事を書く次第です。
個人事業主、会社設立、どっち? ていうかどう違う?
個人事業主 or 会社設立、どっちで起業すべき?
ひとまず個人事業主をおすすめします。個人事業主のほうが圧倒的にハードルが低いから。
もちろん考え方はイロイロあって、社会的信用を重視するなら会社を設立したほうがいい。でも今どきひとり社長なんていくらでもいるし、そこまで信用効果あるかな? って言ってる人もいます。
個人事業主になるには
個人事業主になるには、開業届を出します。
- マイナンバーカードと印鑑を用意します
- お住いの地域の税務署に行きます
- 「開業届を出したいんですけど」と窓口で伝えて、書類を書いて提出します
以上です 🙂
ただ一点気をつけるのは、届けを出すときに「青色申告 or 白色申告?」の選択があります。これは確定申告の方法のことで、事前に決めましょう。事業の成長を願うなら青色申告、めんどくさいのが嫌な人は白色申告がおすすめです。
会社を設立するには
会社を設立するには、いろんな手続きをする必要があります。資本金の準備、判子の作成、定款の作成と認証、登記手続、などなど。法人 (架空の人物) を作る手順だからややこしいんですよ。
手続きは自分でやる人もいます。最低限かかる費用は株式会社だと20万円くらい、合同会社だと6万円くらいです。
なんの届けも出さないのはNG
最低でも開業届は出しましょう。開業届出さずに確定申告だけすることもできるけどおすすめはしない。
雇用保険受給中は行動しない
会社を退職して (または退職予定で) ひとり起業をしたい人は、雇用保険 (失業給付) をもらっている間は起業活動はしないほうがよい、というかできないので気をつけてください。
開業すると失業手当 (失業給付) はもらえない
開業 = 個人事業主や社長になると、失業給付の対象の資格を外れます。ってことでそのまま給付金をもらうと不正受給になってしまい、罰金 (3倍返しだ!!) もあるそうです。
ハローワークインターネットサービス – 雇用保険手続きのご案内
失業給付をもらっている間に開業届を出したり、ウェブサイトを公開したらマズイです。まずは行動には起こさず、構想を練っておいて、「やっぱり起業するっ」と心が決まった時点でハローワークに報告・相談をするべきでしょうね。
「事業」を作る、商品・サービスを作る
起業するにはまず何からしたらいい? って話題に移ります。
誰にどんなサービスをするの? 言葉に書く
誰にどういうサービスを届けるのか? を決めます。「なんとなく頭の中にはあるけど」ではもちろんダメで、文字にして他人がわかるようにします。
自分のスキルを活かすことを考えてると、複数思いつくこともあると思います。ただし、「誰に」「どんなサービス」のどちらかは軸足として共通していたほうがいいです。
需要があるかどうかは、自分で調べる
で、次に知りたいのは「それ本当に需要があるの?」という点です。
「こういうサービスで起業考えてるんだけど、需要ありますかね?」って誰かに相談したくなると思いますが、ぶっちゃけそこは自分で調べるのがベストです。なぜなら、あなたの周りで、その事業についていちばん専門なのは多分あなただからです。
私はイラストレーターとして開業したんですが、あるとき著名な経営コンサルタントと話してみたら、「SNSでファンを増やせばいい」「クールジャパンブームに乗ればよい」とか的外れなことばかり言われて辟易した覚えがあります (イラスト制作は一般人相手の商売ではないのでファンはほぼ無意味だし、クールジャパンはアニメとオタク系の話です)。
もし需要を相談するなら、同じ業界で仕事がよくわかっている相手がいいですね。
事業内容が決まってないと、ウェブサイトも名刺も作れない
とにかく「誰に」「どんなサービス」を届けるか、を決めましょう。それが決まってはじめて、肩書きも作れるし、名刺もウェブサイトも作れます。
とりあえず決めてしまって、後から変えてもOKです。でも、名刺とかパンフレットとかウェブサイトとかの制作を依頼したあとに変えるのはナシです。
一人起業にはウェブサイトがなきゃ困る。ウェブ集客とは?
ひとり起業家は「ウェブサイトがないと誰にも認識してもらえない」くらいの感じでいたほうがいいです。
一人起業はお金も時間も有限。ウェブ集客をうまく使え
ウェブをうまく使って集客すると、やたら売り込みや営業をしなくてもお客様のほうから見つけてくれて依頼が来る、という流れを作れます。簡単に作れるわけではないですけど、コツコツやっていく価値はあります。
もちろん場合によって実地営業もやったほうがいいです。
ウェブ集客にはどんな方法がある?
まずウェブサイトは必須。SNSも有益ですが、SNSのみで済ますってのはナシです。
ウェブサイトに来てくれる人を増やすにはSEO (検索エンジン対策) っていうのが有効です。SNSは、また違った活かし方があります。あと確実な集客手段にはウェブ広告もありますが、こちらはウェブサイトが整ってからの話で、なおかつまあまあ予算が必要です。
ひとまずココナラって手もある (が期間限定にすべし)
サービス構想はできたけど、ウェブサイト作るまで時間がかかるしなぁ……という一人起業家はとりあえずココナラで出品してみるという手もあります。出品者はクリエイターとかが多いですが、意外とニッチなコンサルタントとかもいるので、それなりに需要があるのではと思います。
ただし、長らくやるのはおすすめしません。まず手数料が高い。そしてココナラばっかりやっていると自分のサイトが育たず、将来のためにならないから。
最初のうちに実績を積む目的で活用するのがGoodです。
ひとり起業のウェブサイトの作り方のポイント
ウェブサイトってどういうのを作ればいいの? という話をします。
「かっこいいデザインのサイト」を作るな
多くの人が「おしゃれで素敵なデザインのホームページ♪ にしたいな♪♪」と思っていますが、はっきりいって、デザインにこだわってもムダです。
デザインにこだわっても集客効果は上がりません。なぜなら、お客様はぱっと見の印象なんかで契約を決めたりしないからです。
集客効果を望むならば、カッコイイデザインよりも、内容・文章を重視すべきです。
デザインにこだわるのがムダな理由
デザインにこだわると、ウェブサイトの完成までの全ての工程で手間がかさみます。縮めていうと、人件費が余分にかかるので制作費が高額になるということです。
でも、高額なわりに集客効果は上がりません。だからもったいないのです。
もし、資金にめちゃくちゃ余裕があるのだったら、好きなだけこだわればいいです。でもほとんどのひとり起業家はそうではないはずです。
「知り合いに安くやってもらおう」というような場合、デザインへのこだわりが価格に見合わない手間を依頼先に強いることがあります。それが元で人間関係が破壊されるケースを私は何度も見てきました。
どんな構成のウェブサイトを作ればいい?
コンサルタントや制作業などの場合は、よくある企業サイトのような感じのやつ + ブログをセットにした構造のウェブサイトを作ります。
「アメブロとかの無料ブログ」でブログ単体のものを設けるのはナシです。ちゃんと事業をやってる人には見えにくいからです。
また会社サイト単体もイマイチです。なぜなら情報が薄くなりがちで、検索に弱いサイトになりやすいからです。
どんな内容を用意すればいい?
ひとことでいうと、
お客様が知りたいと思うであろうことを書く
のが基本です。じゃあお客様が知りたいと思っていることとは何なの? というと大体こんな感じです。
- 何のサービス?
- 誰がやってる? (どういう経歴の人?)
- どういう実績がある?
- 本当に信用して大丈夫?
- 他の似たようなサービスとどう違うの?
- もし実際頼むとしたら、どういう段取りになるの?
- それでもまだ疑問があるけど、質問できるの?
お客様ってそれくらい慎重なんですよ。
以上これらお客様の知りたいことに応えられる内容を書きます。書いたら、それを伝わりやすいようにデザインを整えて、ウェブサイトの骨子ができていきます (デザインはあとから登場するのが正しい)。
プロフィールに何を書くか
抵抗あるとは思いますが、ウェブサイトには名前・住所・顔写真などプロフィールの公開は原則必要って思ってください。
- プロフィール文…学歴、職歴などのうち、今の事業につながる部分にフォーカスして書く。最後にほんのすこしだけ趣味の話を添えてもいい
- 本名は出す。
- 本名がムリならビジネスネーム (活動名) を作る。
- ビジネスネームは姓 + 名の形を守る。ユーチューバーとかにありがちなひらがな数文字だけの名前とかはナシ
- 住所はできれば公開。難しければ市町村名までだけでも (※物販サイトの場合は原則番地まで公開必須)
- 住所公開がムリなら事務所を借りる。もしくはバーチャルオフィス
( バーチャルオフィスとは? » )
本名も居場所も顔もわからなくて一体誰が信用するの? ってこと。
ひとり起業家のウェブサイトは、プロフィールページへのアクセスがすごく多いです。お客様は「何者なんだよ」って思うわけですね。でも「信頼できそうなら個人であっても取引したい」と思ってくれているからこそ見られるんです。
あと技術的なことイロイロ
技術的なことはウェブ屋さんに任せればよしなにしてもらえるはずですが、その他のポイントはこんな感じです。
- 事業がうまく行くために独自ドメインは必須 (なので「無料ツール」はNG)
- うちではWordPressをおすすめしてます。企業サイト+ブログのセット構造のウェブサイトを作りやすく更新もしやすいので。
- 昔ながらのHTML製サイト (静的サイトっていいます) だと問い合わせフォームとかどうする? 更新どうする? という諸問題が発生するのでひとり起業家にはあんまり。
一人起業にはブログをうまく使え
ウェブサイトができあがったら、ぜひぜひブログの執筆をやっていってほしいです。
なぜ文章が集客効果を得やすいのか
ひとつは、自然な検索エンジン対策になるからです。ウェブ検索っていうのは何らかのことばによって行われますので、ことばをたくさん含む = 文章がたくさんあるウェブサイトのほうが単純に有利です。
もうひとつは、検索をきっかけにやってくる人は、何らかの悩みや困りごとを持っている可能性が高いから。それに対して解決策を示してあげられるような内容が書いてあれば、読んだ人が「あ、この人に頼もうかな」と思ってくれる可能性が高まるわけです。
ブログには何を書けばいい?
これも、ウェブサイトの内容と同じで
お客様が知りたいと思うであろうことを書く
が基本です。
ブログといっても、やってほしいのは「ビジネスブログ」です。日記とか個人的なことは書かないでください (そういうのは個人のSNSだけでやりましょう)。
あとはタイトルのつけ方とか、SEOを意識した書き方とか色々コツはありますが、「自分の仕事 (事業) のことを」「(未来の)お客様に向けて」書く、という基本を守ればまずはOKです。
一人起業したい人におすすめの本
ひとり起業のもうちょっとくわしいことが知りたい、ちょっと本気になってきた、と思ったら、ぜひこの2冊を読んでみてください。
1万円起業 (クリス・ギレボー[著])
発行年はちょっと古いですが、比較的普遍的な内容で、たぶんこれからも末長く読まれる本です。資金ほぼナシで開業したひとり起業家をインタビューし、その人はなぜうまくいったのか、ではそれを私たちはどうマネできるのか、という構成になっています。実際に自分の事業を作っていくガイドになってくれるはずです。
起業の仕方 見るだけノート (宝島社 今井孝[監修])
イラストがページの半分以上を占めていて、高校生でも読めそうなくらいわかりやすい。ポップな見た目の本ですが、派手な言動のあのIT系起業家とか宇宙好きなあの起業家とかを目指すのではなく、小さくはじめて地道に育てる「つつましい起業」をしようね、という趣旨です。集客方法や成功マインドまで、知っておくべきことを網羅したような本なので、手元においておくとたぶんずっと役立ちます。
まとめ: ウェブサイトはきちんと作ればあなたの片腕になってくれる
この記事でお伝えしたかったことをまとめます。
- 個人事業主として起業するのがおすすめ
- 雇用保険の受給中は開業できない
- まずやることは、「事業」= 商品・サービスを作ること
- 一人起業はウェブサイトをうまく使って集客すべし
- ウェブサイトはデザインにこだわるな。内容を重視しろ
- 会社サイトぽいの + ブログ、という構成のウェブサイトがおすすめ
- ブログ (文章) を書いていこう
「きちんと作られたウェブサイトは、営業マンをひとり雇うようなもの」とかいうことばを聞いたことがあるかもしれません。それはそのとおりです。でも、一瞬で作れるわけではなくて、いろんなノウハウやいろんな努力がいるよ、ってことです。
以上お役に立てれば幸いです。
ウェブサイトは何とか勉強して自作する人もいるけど、自分ではムリっぽいな、と思ったらぜひFactory70まで相談してくださいね。そんじゃまた〜 🐈🐈🐈